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AFPの知識

税金の基礎知識

税金に関する知識はAFPをはじめファイナンシャル・プランナーにとって必須です。

税金は、税金を課するもの(課税主体)によって、国税か地方税に区分されています。
さらに地方税は課税主体が道府県か市町村であるかによって、道府県税と市町村税に分けられます。

国税:所得税・法人税・相続税・贈与税・消費税・酒税・たばこ税・登録免許税・印紙税など。
地方税:住民税(道府県民税・市町村民税)・固定資産税・事業税・地方消費税・地方たばこ税など。

また、税金を収める義務のある者と実際に税金を負担する者が同一の税金を直接税と言い、納税義務者と税金を負担する者が異なる税金を間接税と言います。

直接税:所得税・法人税・相続税・贈与税・住民税(道府県民税・市町村民税)・固定資産税・事業税など。
間接税:消費税・酒税・たばこ税・酒税など

消費税は5%のうち、4%が国税で1%が地方税です。

税金の納付方式は、申告納付・賦課納付・源泉徴収・普通徴収・特別徴収に分けられます。
賦課納付とは、納税者が申告するのではなく、国や地方自治体が税額を確定するもので、自動車税などがそれにあたります。
源泉徴収はあらかじめ定められた税金を差し引いて徴収することで、給与や報酬等からの所得税の前払いのことです。
普通徴収は給与所得者以外の住民税や、固定資産税がこれにあたります。
特別徴収は、地方公共団体に代わり税金を預かって納付することで、給与所得者の住民税などがこれにあたります。

このように、税金には、様々な種類があります。
税金の仕組みをしっかり抑えることは、AFPとして押さえておかねばならない知識でもあり、試験にも出題される科目でもあります。
種類や計算方法が複雑ですが、試験までには、しっかり押さえておきましょう。
仕事だけでなく、普段の生活でもその知識は必ず役立ちます。


金融商品取引法

貯蓄から投資への流れの中で、利用者保護のルールを徹底させると同時に、利便性の向上を図り、経済の市場機能の確保と国際化への対応を図る目的で、2007年9月、金融商品取引法が施行されました。
投資性の強い金融商品に対して利用者を保護するため、株式・投資信託・国債・社債等に加え、外国為替証拠金取引など多様なデリバティブ取引や集団投資スキーム(商品ファンド、事業型ファンド、不動産ファンドなど)が規制対象です。
この法律での、金融商品は投資商品を指し、通常の預金や保険は適用されません。
預金は銀行法、保険は保険業法で規制されているからです。

金融商品取引法では、金融商品の販売・勧誘に際して下記のようなルールがあります。

1.標識の掲示義務
営業所や事務所ごとに、見やすい場所に標識を掲示。

2.広告の規制
金融商品取引業者である旨、登録番号等の表示義務。
利益の見込みについて、著しく事実に相違したり、誤認させるような表示はしてはならない。

3.契約締結前の書面公布義務
金融商品取引業者である旨、登録番号等の記載義務。
契約の概要・手数料の概要についての記載義務。
損失が生じるおそれや損失額が保証金などの額を上回るおそれがある場合、その旨の記載義務。

4.契約締結時の書面公布義務

5.各種禁止行為
虚偽を告げる行為や不確実な事項について断定的判断を提供して勧誘をする行為の禁止。
勧誘の要請をしていない顧客へ、訪問・電話による勧誘の禁止。
契約をしない意思を示した顧客に対する勧誘の継続の禁止。

6.損失補てんの禁止

7.適合性の原則
顧客の知識、経験、財産の状況に対して不適当な勧誘行為の禁止。

AFPになるためには、試験やその後の実務のための知識とともに、責任ある行動も求められます。
試験の勉強には、金融商品の知識とともに、商品を扱うための法律の概要を知り、AFPとしての自覚を持って実務に望んでください。


金融商品販売法

金融商品販売法は、金融商品の販売や勧誘に関するトラブル防止や顧客保護、健全で円滑な取引を目的として、2001年4月に施行されました。
金融商品販売法での、金融商品販売業者等とは、銀行、証券、保険会社など金融機関を指し、それらの代理業者や取次ぎ、媒介も含まれます。
対象商品は、ほとんどの金融商品で、預貯金・定期積金、投資信託、保険、共済、有価証券、デリバティブ取引(金融派生商品)などが対象となっています。
ゴルフ会員権やレジャー会員権は、投資など金融商品の側面を持っていますが、本来はサービスの利用を目的としているため、この法律の対象とはなりません。

金融商品販売法の骨子は、次の3つです。

1.販売する商品の重要事項に関する説明義務
元本割れのおそれがある商品の場合はその説明が必要です。
また、投資信託など解約できない期間がある場合はその説明などが必要となります。

2.重要事項の説明を怠ったために生じた顧客への損害賠償責任
重要事項の説明がなかったために損害が生じた場合、消費者は販売業者に損害賠償請求ができます。

3.金融商品を販売するための勧誘方針の公表
金融商品販売業者等が、勧誘方針を独自に策定・公表し、その勧誘方針に沿って実際の勧誘を行わねばなりません。

ファイナンシャル・アドバイザーは、保険などの取次ぎをしたり、代理で契約などを行うことがあるので、この法律は深く係わってきます。
AFPとなるための試験の1科目と捉えずに、社会的責任を全うするためにもしっかり把握しておきましょう。
AFPとなるためには、試験の合格だけでなく、法令順守も大切です。


消費者契約法

ファイナンシャル・プランナーはライフプランにかかわる制度や法律も基礎的な知識として、知っておきたいものです。
消費者契約法や金融商品販売法などは、試験にも出題されています。
試験のためだけでなく、生活に関わり、生活を守るためにも制度や法律は、身につけておきましょう。

消費者契約法は、ファイナンシャル・プランナーだけでなく、消費者にとっても事業者にとっても大切な法律です。

商品やサービスが多様化する中、消費者契約において、消費者と事業者の間で情報や交渉力の格差を背景にトラブルが増加しています。
このような消費者トラブルから消費者を守るために、2001年4月に消費者契約法は施行されました。

消費者契約法は、消費者と事業者との間、全ての契約(消費者契約)が対象となります。
消費者契約時に事業者に不当な勧誘行為や不当な契約条項の使用があった場合、消費者は契約の取消しや消費者の利益を一方的に損ねるような条項の無効を主張できます。

1.不当な勧誘行為
下記のような行為があった場合は、契約を解除できます。
・不実告知
嘘を言って契約させること。
地上デジタル受信のための工事が必要といって、必要のない工事契約を結ぶ、など。
・断定的判断の提供
不確実な事実を、確実であるかのように誤認させて契約させること。
元本保証のない商品を確実に利益が得られると言って販売する、など。
・不利益事実の不告知
将来、近くに高層マンションが建設されるのに、日当たり・眺望良好と言って住宅を販売するなど、不利益になる事実を言わずに契約させた場合。
・不退去、監禁
事業者がなかなか帰ってくれない、もしくは、消費者が帰りたいのに店から出してくれず、しぶしぶ契約に応じたなどの場合。

2.不当契約条項
下記のような条項の一部、または全てが無効となります。
・事業者の賠償責任を免除
いかなる理由があっても契約を解除できません、など。
・消費者が支払う損害賠償法の額を予定。
契約解除の場合、支払い済み代金は一切返却しない、など。
・消費者の利益を一方的に、害する条項
マンション退去時に借主に過剰な原状回復を科す、など。

この法律では、上記のような不当な契約だと気づいたときから6ヶ月以内、もしくは契約から5年以内が適応期限です。

AFPになるためには、このような法律の知識も必要ですし、試験にも出題されています。
試験やAFPとしてだけでなく、生活には契約がつきものですので、この法律の知識は生活にも役立ちます。
しっかりと法律も把握して、AFPを目指してください。


提案書の構成

AFPの認定研修や、ファイナンシャル・プランナーとして実務で作成する提案書は一般には下記のような構成になります。
ただし、プラニングの内容によって、追加や削除など臨機応変に対応してください。

1.表紙
タイトル、宛名、ファイナンシャル・プランナーの氏名を入れる。

2.目次
どこに何が書かれているかをわかりやすくするために目次は必ず入れてください。

3.前書き(ご挨拶)
挨拶・提案書作成の目的・プラン作成者の意見・所見、経済状況の見通し、提案日(作成日)と作成者名などを書きます。

4.顧客の現状(プロフィール)
顧客の年齢や家族構成、職業や収入や資産などを明確にする。

5.顧客の希望・生活目標
プラン作成にあたり、顧客の希望や目的を明示して、その希望を達成するプランであると明確にします。

6.現状の分析・問題点の明示
現状や今後の収入や支出の予測から現状のキャッシュフローの分析を行い、問題点があれば、どのような問題点があるのかを明確にする。
問題がない場合、問題はないことを提示します。

7.対策の提示
問題点を解決するための手段を提示します。
複数の案がある場合は、どの対策が最も適切か根拠と共に提示します。

8.各種対策を実行した場合、期待される効果の分析
対策後のキャッシュフロー表を提示し、具体的な数値とともに対策の必要性を明確にします。

9.あとがき(まとめ)
リスクの説明や、FPとしての今後の考え方、メッセージなどを必要に応じてまとめます。

10.添付資料(巻末、もしくは途中に差し込み)
対策前、対策後のキャッシュフロー表、金融商品の説明やパンフレットなど、必要に応じて添付します。
その資料がいつの時点のものかも明記しておきます。

AFPの認定研修では、この構成で提案書を作っていきます。
パンフレットの入手はインターネットでもできますので、様々な商品を比較して提案できるようにしましょう。
AFPを目指す人は、提案書を修了してAFP認定研修修了と試験の合格が必要です。
試験の勉強としても、提案書作成にはしっかりと取り組んでください。


ファイナンシャル・プランの検討・作成

ファイナンシャル・プランナーは提案書作成のための情報収集、問題点の洗い出し後は、問題点解決のため、対策をできるだけ多く検討しなければなりません。
顧客の意向に沿ったプランを作成するためには、1つの対策だけでは、リスク増大につながる場合もあるからです。

・対策を実行した場合の効果・影響の検討
対策後のキャッシュフロー表の作成・分析をします。
赤字の発生頻度・その額の改善がみられるか、貯蓄残高は赤字補填ができる水準を維持できているかの確認をします。
対策後であっても結婚費用などにより一時的に赤字が出る年度があります。
しかし、それを補う貯蓄残高が維持できて、将来においても一定額以上の確保ができる見通しがあれば良いのです。
また、生命保険や損害保険などの保障金額や期間などの改善がなされているか、顧客の価値観に合っているかどうかを確認しておきましょう。

・最終的提案の決定
検討結果に基づいて、顧客に最適と思われる対策を決定します。
対策案は複数案を折り込んだ内容になる場合もあります。
また、必要に応じ代替案の準備も必要です。
提案内容は、顧客の受け入れが可能であること、すぐに実行できるプランであり、具体的でなければなりません。

・提案書の作成
決定したプランを提案書の形にまとめます。

ファイナンシャル・プランナーは、作成したプランの実行に対して提案商品の購入や契約、手続きなど必要に応じて援助を行います。
そして、生活環境や経済状況が変化したり、税制の改定などがあった場合に見直しが必要となります。
また、少なくとも1年に1度はプランの実行状況、調整が必要かなど確認の時期をあらかじめ決めておくと良いでしょう。

AFPの試験を受けるためには、この提案書作りは大変重要です。
様々な商品の検討や、プランの作成を通して試験の勉強になるとともに、金融知識を深めます。
AFPの資格を得ることは、ファイナンシャル・プランを作成ができる、ということなのです。


顧客のファイナンス状態の分析

ファイナンシャル・プランナーは、提案書作成のための情報収集後、顧客のファイナンシャル・ゴールを設定した後は、その目標実現が現状で可能かどうか、問題点があれば原因を分析します。

・現状のキャッシュフロー表の作成・分析
一定期間の資金の収支や資産残高とその推移を表形式にまとめたキャッシュフロー表を作成し、中長期の収支状況を予測します。
各年の収支で赤字が発生する場合は、単発的なものか、継続的な赤字なのかを確認します。
また、赤字を補うために貯蓄を使用した場合の貯蓄全残高の推移も確認します。
学費が不足しないか、住宅ローンが払えない状態になっていないかなどを確認します。

・個人バランスシート
資産と負債(ローン等)とのバランスから、資産の構成が希望に合っている内容になっているのかどうかを分析します。

・保障や補償の分析
家族全体、個人の生命保険や損害保険などが顧客のリスクにあったものになっているかどうか、必要額、保険料、期間などを分析します。
必要な生命保険に入っているかどうか、医療保障が確保されているかどうかなどを分析します。

・税金等の分析
AFPの研修では、キャッシュフロー表作成は手取り金額での記入ですが、実際の仕事では、対策後に他の所得が発生し、総合課税となる場合には税額計算が必要になります。
また、相続の相談であれば、資産によっては多額の相続税の支払いが発生するおそれがあります。

試験においても、キャッシュフロー表は出題されています。
AFPの学習としてだけではなく、自分自身のキャッシュフロー表を作ってみることも勉強になりますし、実際の生活にも役立ちます。
試験の勉強としてだけでなく、提案書の作成は実際の仕事でも必要なスキルとなります。


顧客の情報収集

ファイナンシャル・プランナーが提案書を作るためには、顧客の生活目標や希望を明確にしなければなりません。
そのためには必要なデータを面談や質問紙を活用して収集します。

・質問紙
家族構成、家族の年齢・職業・収入や支出・貯蓄残高、その他の資産・負債の有無と内容、生命保険・損害保険の契約状況などを主に質問紙で収集します。

・面談
顧客の性格・価値観、健康状態、趣味、家族関係、勤務先の福利厚生など、数値や文字で表せない情報や、質問紙のデータでは曖昧な箇所を面談で確認します。

・調査、確認
顧客が自分では収集できない不動産の時価や生命保険の種類、投資信託の基準価格などや、試算に使用する金融資産の運用率などのデータを収集します。

このようにして収集したデータを基にして現状を整理します。
具体的には、収入、支出などプラニングに必要なデータを一覧表にしたり、グラフ化します。
また、入学・自動車購入・結婚・退職などのライフイベント表を作成します。
そして、顧客の住宅購入や退職後の資金確保などライフプラン上の希望から、具体的にいくら必要なのかという目標額、すなわちファイナンシャル・ゴールを導き出します。

AFPの認定研修で作る提案書では、顧客のデータは提示されていますが、実際の業務ではこのように情報収集が大切です。
AFPになるということは、提案書作りが大切なのです。
研修での提案書を作ることは、学習の復習でもあり、試験の勉強にもなります。
提案書作りは試験の合格にも、自身の生活設計にも、つながるのです。


年金制度

AFPの知識の中には年金制度も必要となります。
AFPになるための試験である2級FP技能検定にも年金制度は出題されています。
年金制度は非常に複雑です。
しっかりと基礎知識を身につけて試験に臨みましょう。

公的年金は、国民年金・厚生年金・共済年金の3種類と、厚生年金基金など各種基金から構成されています。
国民年金は原則的にすべての人が加入、20歳?60歳まで保険料を支払い、65歳から給付を受け、この国民年金の基礎年金がベースの公的年金であり、1階部分と呼ばれるものです。
第1号被保険者は、自営業者・農林漁業従事者とその配偶者、学生などです。
第2号被保険者は、会社員や公務員など、第3号被保険者は第2号被保険者の被扶養配偶者です。
会社員や公務員が加入している厚生年金、共済年金は、公的年金の2階部分を構成しています。
さらに、会社員は厚生年金基金や適格退職年金、公務員は職域年金分の3階部分のある場合があります。
国民年金基金は自営業者など一部の人が加入して2階部分を形成しています。

給付される年金の種類は、老齢、障害、死亡(遺族)の原因によって、老齢給付の場合は老齢基礎年金、付加年金、老齢厚生年金、退職共済年金、障害給付の場合は、障害基礎年金、障害厚生年金、障害手当金、障害救済年金、障害一時金、遺族給付の場合は遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金、遺族厚生年金、遺族共済年金など加入している年金によって、分れているので注意が必要です。

このような複雑な年金の相談を受けることがあるので、しっかりと知識を身につけることが大切なのです。


教育費

ファイナンシャル・プランナーへの相談の中で多い質問の1つが、教育費です。
AFP認定研修などで提案書を作る場合にも、教育費を考えねばなりません。
子どもを公立に入れるか私立に入れるかでも、額が変わりますし、自宅通学が自宅外かによっても費用が変わります。
教育費がどれだけかかるかを考えてライフプランを作るのもファイナンシャル・プランナーの仕事の1つです。

2004年度、2005年度の文部科学省や日本学生支援機構の調査によると、進学コース別の総費用は下のようになります。
公立幼稚園(2年間)は47万円、私立102万円。
公立小学校(6年間)188万5千円。
公立中学校(3年間)140万5千円、私立中学校381万9千円。
公立高校(3年間)155万3千円、私立高校309万7千円。

国立大学(4年間)自宅通学の場合は497万6千円、下宿の場合は768万6千円。
私立大学の文系だと、自宅通学670万3千円、下宿956万5千円。
私立大学理系は、自宅通学789万3千円、下宿1,075万5千円
医歯系は2,526万1千円、下宿2,955万3千円です。

幼稚園から大学まで、すべて国公立で通したとしても、自宅通学で999万円もかかるのです。
どの学校に行かせたいのか、子どもが行きたいのかを考えて前もって計画を立てて教育資金を準備しておくのが望ましいのです。
学資保険や積み立てなどで教育資金をまかなえるよう助言や計画を考えるのがAFPとしての仕事の1つです。
試験の勉強時には、この他奨学金にも様々な種類があることもしっかりと把握しておいてください。
そして、試験の合格後は、AFPとして、このような情報を常に得るよう心がけてください。


源泉徴収

所得税は原則、申告での納税ですが、給与所得など一定の所得に関しては金銭の支払いがあった時、税金を徴収する制度があります。
これが源泉徴収制度で、徴税事務の効率化や国の歳入の確保などの目的があります。

源泉徴収制度は、給与所得、利子所得、配当所得、退職所得、事業所得などで金銭支払い者は源泉徴収した税金を原則として翌月10日までに納付する義務があります。
源泉徴収された所得税は、給与所得者は年末調整によって精算されますが、源泉徴収のみで納税が完了する源泉分離課税もあります。

・給与所得
毎月一定額が源泉徴収されます。
年末調整により、年税額が確定し、給与所得の源泉徴収票の交付によって、1年分の課税が一応完結します。
給与所得者は他の還付申告等がなければ、確定申告をする必要がありません。

・利子所得
預貯金や公社債の利子などに20%(所得税15%、地方税5%)の金額が源泉徴収されます。

・配当所得
株主や出資者が法人から受ける配当などに支払いの際に各区分によって源泉徴収が行われます。
上場株式等の配当等は、10%の優遇税率によって源泉徴収が行われます。
平成21年1月1日以後は原則20%の税率となります。

・退職所得
退職所得の受給に関する申告書を提出している場合、源泉徴収されるので確定申告は必要ありません。

・株式等の譲渡益課税制度
特定口座内での取引で源泉徴収口座を選んだ場合は、確定申告の必要はありません。

源泉徴収は確定申告の必要がないので便利ですが、家族が増えたり、住宅を購入した最初の年は確定申告をしないと払いすぎた税金が戻ってきません。
このような、税金に対する知識や考慮もAFPには必要です。
試験にも、源泉徴収票から問題が出題されています。
試験の合格のため、顧客や自分自身のためにも、AFPとして税金の知識をしっかり身につけてください。


所得控除―人的控除

所得控除の中の人的控除とは、納税者の家族構成など個人的事情を考慮したものです。
老年者控除は平成17年分以後、廃止となっています。

・障害者控除
納税者本人や特定対象配偶者、扶養親族が障害者である場合、障害者1人につき27万円、特別障害者の場合は40万円の控除があります。

・寡婦・寡夫控除
納税者が所得税法上寡婦・寡夫に当てはまる場合、寡婦・寡夫控除が受けられます。

・勤労学生控除
納税者が勤労学生である場合に受けられる控除。

・配偶者控除
年間所得合計が38万円以下の配偶者がいる場合に受けられる控除で、38万円が控除されます。
控除対象の70歳以上の配偶者は老人控除対象配偶者であり、48万円が控除されます。

・配偶者特別控除
年間の所得の合計金額が38万円超76万円未満の配偶者がいる場合に受けられる控除。

・扶養控除
納税者と生計を一とする扶養親族がある場合に受けられる控除。

・基礎控除
すべての納税者が総所得金額から受けられる控除で、金額は38万円です。

AFPになるための試験である2級FP技能検定では、配偶者控除・配偶者特別控除や医療費控除など独立して出題されることが多いのでしっかり覚えておきましょう。
実技試験では、配偶者控除や医療費控除など所得控除を含む税額計算なども出題されています。
試験勉強としてだけでなく、所得税を納めるうえで、人的控除は基本的な控除であり、試験のためだけでなく、AFPとなっても大切な知識なのです。


所得控除―物的控除

所得控除とは所得金額の計算では考慮できない個人的事情などを税額計算に反映させるため、設けられたものです。
所得控除は14種類あります。
ここでは、そのうち税金を負担する能力や社会政策上の観点から設定されている物的控除の7種類を説明します。

・雑損控除
住宅や家財、生活に必要な現金や衣類などの資産が災害、盗難、横領などによって損害を受けた場合、雑損控除として控除できます。

・医療費控除
納税者本人と生計を一とする親族のために支払った医療費を控除できます。
医療費の支出額―保険金等によって補填される金額―(合計所得金額x5%もしくは10万円のどちらか少ない金額)=医療費控除額となります。

・社会保険料控除
健康保険料、国民健康保険料、介護保険料、国民年金保険料など

・小規模企業共済等掛金控除
納税者本人が支払った小規模企業共済や確定拠出年金(個人型)の掛け金全額

・生命保険料控除
納税者が支払った生命保険料の額に応じて一定の金額が控除されます。
生命保険料・個人年金保険料、控除額はそれぞれ最高5万円までなので、生命保険料控除額は合計最高10万円となります。

・地震保険料控除
平成19年分から損害保険料控除は廃止されましたが、平成18年12月31日までの契約で満期返戻金等があり保険期間が10年以上の場合は、地震保険料控除の対象です。

・寄付金控除
国や地方公共団体などへの特定寄付金を支出した場合に適応される控除です。

AFPになるための試験を受ける際は、このような控除があることを忘れないようにしておきましょう。
試験の合格後もAFPとして、これらの知識は仕事や生活において役立ちます。


所得税とは

所得税は、個人の1年間(1月1日?12月31日)の所得に対して課税される国税であり、直接税です。
原則として、所得税は所得が高くなるに従って税率が高くなります。
平成19年より、所得税は6段階の税率、同年6月より住民税は一律10%に改正されています。

原則として、所得税はすべての所得を合算して課税される、総合課税です。
ただし、退職所得や譲渡所得など、単独で所得計算を行う分離課税の所得税もあります。

所得税は、利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得・雑所得の10種類です。

また、所得税は個人に対し課税されるため、個人的事情を反映させるための所得控除があります。
社会保険料控除、医療費控除、扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除、生命保険料控除などがそれにあたります。

所得には非課税となるものがあります。
遺族年金、損害保険金、損害賠償金、宝くじ当選金(ただし、競馬や競輪の払戻金は一時所得として課税)、財形住宅・年金貯蓄の元利550万円までの利息などが非課税です。
給与が給与所得控除額以下や退職一時金が退職所得控除額以下の場合には、無税となります。

AFPは、このような所得税の体系や控除の種類、仕組みを把握し、計算を間違えないようにできなければなりません。
タックスプラニングとして試験にも出題されます。
しっかり勉強して、試験に合格されAFPとしての一歩を踏み出してください。


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